コロナ禍にあって、自殺者数が急増しているらしい。それも20代の若者に多いとのこと。
理由は様々だろうが、勤め先が倒産したとか、自粛で仕事の機会が無くなったとか、非正規の仕事を切られたといった経済活動面に由来する理由が多いではないかと推測する。
ならば一日も早く経済活動を再開させよ!
となるのだろうが、短絡的な思考だけでは事態が改善するとは思えない。
そもそも人は何のために生きるのか?
という人類史上永遠のテーマにぶち当たるのではないだろうか?
やぎの考えでは、人が生きていくために絶対必要なものが4つ有る。
一つ目は、飢えをしのぐ「食糧」
二つ目は、渇きをいやす「水」
三つ目は、寒さをしのぐ「衣服」
四つ目が、生きていく力となる「希望」だ。
これらの4項目は、原始時代から現代まで変わることが無いものだが、変わっているのは現代を生きる人の価値観の方ではないだろうか。
少し前の近代まで、戦争なども有り人は日々生きていくために努力が必要だった。その努力のエネルギーとなり得たのが明日への希望だったはず。
しかし今や物質的に豊かな時代になり、生きているのが当たり前と思ってしまう時代になった。言い換えれば生きるための努力を忘れてしまった時代と言えるだろう。
人はなんのために生きるのか?
人は希望のために生きているのだと、やぎは考えている。
今の若者世代に自殺者が多いのは、「希望」を持つ術を知らないからではないのだろうか。
「希望」の持ち方なんぞ学校で教えてくれるワケが無い。
じゃぁどうする?
子が社会へと巣立つまでに、親がしっかりと生きる術を教えなければならない。
現代の親は、なんでもかんでも教育は学校がしてくれるものと思い込んでいるフシがある。
だが違う。子が社会に巣立つまでに身に纏わなければならない「人格」「品格」「素養」などは、幼少期から計画的に親から子へ伝えていくものだ。
やぎも高校生の子を持つ親だが、現世代の親はそれを疎かにしているだろうと感じることが多々ある。
子が生きていくための術を教えるのは親の勤めなのだ。
やぎが幼少の頃には、テレビアニメの中にも「フランダースの犬」や「母をたずねて三千里」、ジャンルは違うが「タイガーマスク」など、生きることや希望を持つことを題材にした物語が多くあった。アニメを見る時間の中でも生きていく術を学ぶ機会が多くあったのだ。
現代の子供向けのテレビアニメはどうだ? ハチャメチャで面白ければ良い・・・そんなものばかりではないか?
話しを元に戻そう。
コロナ禍にあって、自らの命を絶ってしまう20代の若者たちに伝えなければならないことは何なのか?
絶望しそうな環境の中でも明日は等しくやってくる。だから希望を見つけようということではないだろうか。
どんなに小さなことでもいいじゃないか、と。
そして私たちは、いくら物質的に豊かになろうとも人は希望が無ければ生きていけないという、生き物としての原理をみんなが思い出さないといけないと思う。
by 白やぎ